Dirty Red Beans

やっと、やっと、やっと自動車免許をゲット!去年の夏から教習に通い始めて、学科免除にもかかわらず半年を要したので、胸には何かこみ上げるものがありますねえ。長かった、ほんと長かった。教官と殴りあったこと、教官の運転中にブレーキを踏んでやったこと、教官と一緒に教習所の屋上で将来の夢を語り合ったこと、受付のお姉さんに「頼む!」とお願いしたこと、そして卒業の日教官と・・・。とにかく今日府中の試験場で免許をゲットしてきました。
で、初めて府中に行ってから違反や更新やらで何度も行くことになって、その度に気になってたのが、献血カー。俺は「血を抜く」ってことをなんとなーく避けてきた。血を抜くぐらい簡単さ、とは言えないヘタレでした。だからこれまでの採血経験はナシ。でも、府中の試験場で献血カーを見かけると、というか待ち時間がやけに長かったりするので、することもなくタバコを吸いに外に出ると「奴」は必ずそこにいて、「血が〜」なんていってるからいやでも、「献血ってどんなんだろう?」って気になる。献血って、もちろん医療という目的があっての行為なんだけど、必要とされる場を目の当たりにしたわけでもない俺は不謹慎にも「血を抜く」ということ一点にのみ興味を持っていた。検査の採血すら経験したことのない俺は「やっぱフラフラすんのかなあ」とか、「血はどんな色だろう」とか、「俺に流れる血は本物なのか」とか、「やっぱキューって縛ってパンパンやんのかな?」とか、とにかく献血ご一行様を見ると何度も同じことを考え、そして何度も「今日はいいや」って見過ごしてきた。今日もやはり時間がないからとか自分の中で理由をつくって素通りを決め込もうと車の横を通ったとき、車の中にはきれいな看護婦さんがいた。「よし、あの人なら大丈夫だ」というなんとも不謹慎な理由で俺は人生初の「採血」に臨むことにした。(血が嫌いな人はここまでで終わり)
受付で書類を書く。この書類の「一年以内に同姓の人と性行為をしましたか?」の質問の「同姓の」の部分が赤の太字ってところが嫌味っぽいなあ。なんか嫌な感じだったな。まあ、とにかく書類を書いて、それを提出。ドキドキしながら、待っていると名前を呼ばれてまず検査を受ける。きれいなお姉さんのところだ。待ってました「キューっと縛って、パンパン」(誤解しないでね)。まず簡単な検査のための採血だ。お姉さんが「じゃあ今日は左でやりますので」と言って逆の右腕にぷすっと注射を刺しす。ちょっと黒味がかった血が注射の中に入っていく。「おお」って感じでそれは終わる。お姉さんに「飲み物飲んで、それがなくなったら隣の車に行ってください」と言われ、その通りにお茶を飲んでからいよいよ本番だ。注射の針はそんなに痛くないということがわかったし、「抜いたらどうなる」に俺の興味は絞られた。本番の車に乗り込んで横になる。ここではちょっと年寄りのおねえさんが担当だった。「初めてですかあ?すぐ終わりますよお。」と言われ相手に身を任せた(だから、違うってば!)。ここでは、左腕から血を抜くようだ。注射がぷすっと刺さりどんどん血が出ていって、なんかへんてこな動きをする袋の中に流れて行く。「ああ、これが献血かあ」なんて思ってると、スポンジみたいなものを渡され「これを手の中で握ったり、緩めたりしてください」と言われその通りにやってみると、握ったときに「ギューン」って血が出て行く感覚としてわかった。これには感動した!もう一回やるとまた「ギューン!」。何回か面白がってやっていたけど、飽きたのでどのくらい出たか見てみるとびっくり!量ではなく俺の血の色にだ。検査のとき「血も濃いので大丈夫でしょう」なんて、お姉さんに言われたのだけど、濃いって、これじゃ赤じゃなくて黒に近いじゃん!静脈血がくすんだ赤というのは聴いたことがあるけど、どす黒い赤とは聞いたことがなかったぞ!これにはほんとにびっくりした。ほんとにどす黒い赤だった。あんなものが流れているなんて人間の体って不思議やねえ。熟年のお姉さんに聞いてみると「まあ、あんなもんですよ。少し流れたくらいじゃ分からないけど、液体のかたまりになるとああ見えるのよ」ふむふむ、勉強になった。血はまとまると「黒い赤」になるのか。まあ、動脈はきれいな赤らしいが。やっぱタバコ吸ってるからどろどろで黒いのかなあとも思ったりもする。とにかく、びっくりでした。で、肝心の「後味」はふらっとこなかったから「あれ?」って感じだったんだけど、体が軽くなったとでも言いましょうかなんかすっきりした気分になりました。経験者のみなさんはどんな感じになるのかね?是非教えていただきたい。というわけで、人生初の献血を終えすっきりした気分になった俺であります。もう一回行こうと思うけれど、三ヶ月の期間を置かなきゃならないらしく残念。早く次もやってみたい。さて、献血車からパクってきたチョコドーナツでも食って寝ようかしら。
しかし、一つ解決されない疑問が残った。「俺に流れる血は本物なのか?」